不眠といっても寝付くのに時間がかかる、何度も目が覚める中途覚醒など様々です。質のよい睡眠をとることは、エイジングケアにはとても重要です。
今回は、お薬ではなく、自然のハーブやアロマなどの力を借りて、深い眠りへと誘うノウハウをお伝えいたします。
アロマセラピーって?
そもそもアロマセラピーってどんなイメージがありますか?日本ではアロマ精油は雑貨扱いですので、「いい匂いでリラックスできる!」というような嗜好品の一つと捉えている方が多いのではないでしょうか。
フランスでは医療に使われているアロマ。イギリスなどヨーロッパでは代替医療として定着してきています。昔はおばあちゃんが庭で取ってきたドクダミや、アロエなどを皮膚につけたり飲用したり、軟膏を作ってみたりと、自然と植物を味方につけてケアをしていたのです。これもアロマセラピーの一つです。
睡眠の質を高めるなら「プチグレン」
アロマセラピーは植物から蒸留した精油というものを使用します。天然100パーセントのものを使用しなくてはなりません。よく雑貨屋さんで販売している合成のものとは違いますのでご注意ください。
精油の成分には自律神経調整作用、抗不安作用、鎮静作用、神経バランス回復作用などリラックスに導く成分が多く含まれているものがあります。その中で注目したい精油は「プチグレン」!
プチグレンはビターオレンジの葉から抽出され、ネロリ(オレンジの花)に似たほんのり甘くフローラルな香りです。成分は下記の通りです。
・アンスラニル酸メチル 50パーセント以上
・酢酸リナリル30~40パーセント
・リナロール20パーセント以上
上記3つが絶妙なバランスであることが、深い鎮静へと導いてくれるのです。
アンスラニル酸メチルは、鎮静作用、抗不安作用などに加えセロトニンの分泌が高まり、精神を安定させ、体内時計が整うといわれています。
エステルは、鎮痙攣作用、神経バランス回復作用、鎮痛作用、血圧降下作用があります。
リナロールは、鎮静作用、血圧降下作用、抗不安作用、神経強壮作用、疲労回付作用などが期待できます。
他にも!「プチグレン」の期待できる効果!
プチグレンは、安眠を誘うだけではく、スキンケアや、ボディケアでとても使いやすい精油です。循環促進が期待できるのでお顔のセルフマッサージにも向いています。
血流が悪くクマが出来やすい方などにもおすすめです。また、末端冷え性や血流が滞っていると感じている時など末端から心臓に向かってマッサージをしてみてください。筋肉の緊張を緩めることでリラックスへも導いてくれます。
ホホバオイルなどに2パーセント程度(10mlに対して4滴)を配合して使うのがおすすめです。
アロマのおすすめブレンドレシピ
プチグレンと相性のよい精油をご紹介いたします。
「ラベンダー3滴・プチグレン3滴・ベルガモット2滴」の配合は、とてもリラックスできるおすすめのブレンドです。入浴剤として使ったり、マッサージオイルにしたり、芳香浴用としても使えます。
寝る前のハーブティーも睡眠導入におすすめ
ハーブティーは、利尿作用があるものが多いので、寝る前に飲むとトイレで起きてしまうということもございます。そのため、入浴を済ませ、寝る2時間くらい前に飲んでリラックスするのがよいと思います。カモミール、リンデンフラワー、オレンジピール、ローズなどお好みのものを見つけてみて下さい。
終わりに
アンスラニル酸メチルが50パーセント以上含まれている化学物質は、法律により向精神薬原料に指定されているくらい薬効が高いといわれています。
自然の植物をうまく取り入れて心を身体を整えていくことが睡眠の質を高めるためには大切です。。お薬を使うのはどうしても。。。という時にアロマセラピーを試してみたいですね。
執筆者
- 北村 ユミ子 アロマセラピスト
【プロフィール】
IFA国際アロマセラピスト認定校校長として、アロマセラピストの養成とともに、自身もアロマセラピストとして活動中。数年間かけて手がけた本当にお肌によいと感じるオリジナルの化粧品は卒業生たちに高い支持を得ていま…