肩甲骨の位置を確認
肩甲骨は、背中の上部に左右1つずつある三角の形をした骨です。
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夏が近づき、薄着の季節になると、腕裏、背中、肩、首などの人から見られる部位が増えて来ます。そこで今回は上半身の筋トレや運動をする際にポイントとなる『肩甲骨』を意識付けしていきたいと思います。筋トレ中、しっかりと肩甲骨を動かしたり、時には固定させたりと肩甲骨の具合が、その種目のパフォーマンスに影響するからです。
背中のパーツの引き締めや、姿勢不良や肩こり首こりなどの改善を期待して取り組むエクササイズやトレーニングの時など、ちょっと肩甲骨に意識を向けてあげることで、取り組みを充実させることが出来ます。それでは、肩甲骨を確認していきましょう。
肩甲骨は、背中の上部に左右1つずつある三角の形をした骨です。
触って確認するのが難しい方もいらっしゃるかもしれませんが、無理のない範囲で触って自分の肩甲骨を確認してみましょう。
肩の外側を上から叩くと骨の感覚を得られる場所があります。そこが肩甲骨の肩峰と言って、三角形の頂点の1つです。
【イラスト赤丸・肩峰】
次に下角と言って、文字通り肩甲骨の下の角です。
【イラスト赤丸・下角】
触って確認する時は、手の甲を腰の辺りにあて、反対側の手で下角の盛り上がりに触れてみてください。
最後に、肩甲骨の内側上方の角が上角です。
【イラスト赤丸・上角】
肋骨の形状に沿うように肩甲骨上部は若干前方に傾いている上に、上角の位置には厚みのある筋肉が覆っているため、少し押しながら探るように触れてもらうと確認することが出来ます。
今確認した3点を結ぶようにあるのが肩甲骨です。専門家の触診のように厳密でなく、アバウトで構いませんので、自分の肩甲骨の位置を把握することが出来ていますか?
それでは次に肩甲骨の動きを確認してみましょう。
この肩甲骨ですが、上下、内外の4方向に加え、ハの字に開閉、若干の前後傾などの動きをしています。
骨格上、肩甲骨は腕に分類されているだけあって、腕を動かして確認するとわかりやすいです。左右どちら側でも構いませんので、肩甲骨に触れてみてください。(反対側の手で、肩甲骨の上方から、または脇の下を通して肩甲骨の下方から触れられます。)
そして、触れられている方の腕を前方や側方に挙げたり下ろしたりすると、腕の動きに合わせて肩甲骨も動いているのを確認できます。目で見る分には、腕の動きは肩から先が動いているのですが、腕の動きに合わせて密かに肩甲骨もしっかり動いているのです。
ここで、お家で簡単に出来る筋トレの1つ、プランクを例に挙げて肩甲骨の意識を深めてみましょう。(紛らわしいかも知れませんが、プランクは主に腹筋群を鍛える種目です。)
プランクは頭からカカトまでを一直線に伸ばした姿勢を腕で支える体勢です。もしよければ、この時点で一度プランクに取り組んでおいてください。
プランクは、腕で体を支えるからといって腕に力を入れたり、頑張って肘を伸ばそうとするのではなく、肩から手首を地面に対して垂直にし、極力腕に無駄な緊張を作らずに体を支えることが大切です。
この時にポイントとなるのが肩甲骨への意識です。
プランク中は肩甲骨を安定させる必要があります。だからと言って、むやみに肩甲骨周辺に力を入れて固めようとしてしまうと、肩や首などに不必要な緊張が生まれてしまいます。
肩甲骨に意識を向けて、肩甲骨を背骨に近づける方向と背骨から遠ざける方向から綱引きの様に引っ張り合うように、肩甲骨を安定させてあげます。とは言っても難しい取り組みですので、肩甲骨を動かさない様に、肩甲骨を背骨から遠ざける力を使って、腕で真っ直ぐ地面を押してあげるイメージです。
肩や首に不必要な緊張を作らず、腕にも無駄な緊張を発生させず、いつもよりフォームが楽に取れる様になったり、余裕が生まれる事によってプランクで鍛えられる腹筋群の感覚が得やすくなったり、と様々に感じられると思います。
改めて肩甲骨は腕と密接であることを実感できるのではないでしょうか?
上にいくつか体感例を挙げましたが、それに当てはめる様に「こう感じなくてはいけない…!」となる必要はなく、肩甲骨を意識せずにプランクした時や、漠然と肩甲骨周辺を固めてみた時と比較して、僅かな違いを見つけるだけで十分です。
上手く出来た出来ないに関係なく、この文章を読む前より自分の肩甲骨の存在が明確になっていませんか?
肩甲骨回し運動(指先を肩にあてて、肘で円を描くように回す)など、その名の通り「今、確認した肩甲骨を動かしているんだな」と肩甲骨に意識を向けると、肩が回しやすくなって感覚が変わりませんか?
今回は腹筋群のトレーニングであるプランクという動作を通して、肩甲骨の意識を確認してみました。プランクそのものも、無駄な緊張を作らず取り組めるようになり、ターゲットの腹筋群が上手くトレーニングされると思います。
自宅でも手軽に出来るシンプルな動きが多い筋トレだからこそ、動きの中で意識を使って、しっかり身体を感じて、色々な気づきを育んでみてください。
【プロフィール】
身体をしっかりと"意識"して感じることを大切にしたエクササイズやケアを提案して、パーソナルセッションをはじめ、各種メディアにてエクササイズの監修、セミナー講師、コラムの執筆など幅広く活動中。
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