パッと見て"若く見える人"と"老けて見える人"の違いは、顔の印象以上に"姿勢"がかなり大きく影響しています。"老けて見える人"は、実はカラダの中の老化も進んでいるかも?!特に、背中が丸くなった猫背の状態は、呼吸が浅くなり、心配機能低下や全身の血流を悪くし、カラダの老化を加速させます。
今回はその猫背を解消し、胸を開いた美姿勢を手に入れる方法をご紹介します。
姿勢の悪さがカラダの不調につながる!?
「自分の姿勢の悪さが気になる」「気がつくと背中が丸くなっている」「猫背を解消したい」そんな悩みを持つ人は年々増えています。長時間のデスクワークやスマホの影響、運動不足などが主な原因と考えられます。
世界の中でも、日本人は1日の中で座っている時間がかなり長い傾向にあるそうです。"座る"姿勢は、股関節が屈曲した状態。股関節には大きな血管やリンパ節が集中するため、長時間座っていると下半身の血液やリンパの流れが悪くなります。
それがカラダ全体にも負担をかけてしまい、老化を進めてしまうのです。特に"猫背"になると、呼吸が浅くなり、心肺機能の低下や、首や肩の筋肉のコリに繋がり、脳への血流や脳からカラダへの神経伝達を悪くするため、全身の不調につながります。姿勢の悪さに気がついたら...なるべく早めに猫背を解消して美姿勢作りに取り組みましょう!
猫背解消は背中の筋肉を鍛えればいい?
猫背になる原因を、多くの人は背中の筋肉の筋力低下と思いがち。もちろん、それも一つの原因ですが、それだけではありません。人は日常的にカラダの前側で作業します。物を持ったり、見たり書いたり...そのため、頭は前に傾き、腕は前に引っ張られ、カラダの前面の筋肉は収縮が強くなります。
日常的に意識して美姿勢を心がけたり、そのための筋力トレーニング、ストレッチなどを全くしなければ、カラダは前に縮み、背中は丸くなっていくのが自然なのです。
そして、猫背の方は"巻き肩"も伴うことが多く、胸の筋肉(大胸筋など)の強い収縮があります。猫背解消には、これらの筋肉のストレッチが必要です。
胸を開くストレッチのポイントは?
一般的に"胸のストレッチ"と聞くと、カラダの後ろ側で手を組み、後方に向かって腕を伸ばして行うストレッチが一般的。でも、きちんと胸の筋肉を伸ばせていない状態をよく見かけます。猫背、そして"巻き肩"も伴うと、まず腕をカラダの後ろにまわすこともなかなか難しくなります。
胸の筋肉をしっかりと伸ばすためには、肩を後ろに引くことが必要です。
胸の筋肉、大胸筋は鎖骨、胸骨から上腕骨(腕の骨)についているため、胸の筋肉が縮むと腕を引っ張り、肩が前に迫り出すのです。
巻き肩を伴う猫背の場合、腕を外側にまわすために、まずはこちらのウォーミングアップをしましょう!
両腕の親指を外側、内側と交互にクルクルとまわし、腕の付け根から動かします。交互に10回ほど行います。肩が一緒に動くように行うのがポイントです。
大胸筋をほぐそう!
次に、大胸筋の肩、腕に近い部分を手で掴んだ状態で肩回しを行います。掴む場所は、腕を上げ、反対側の手の4指を脇に差し込むと、ちょうど親指で掴める筋肉が大胸筋です。
猫背、巻き肩の方は掴むとかなりコリが強いので、少し痛いと感じるかもしれませんが、イタ気持ちいいくらいの強さで掴んだまま行いましょう。こちらも10回ほど、出来るだけ大きくゆっくりと回します。反対側も同じように行います。
キレイなバストラインを手に入れるストレッチ
大胸筋ほぐしの後は、胸を開いてキレイなバストラインをつくるストレッチを!
まず、腕を横に広げ、親指をカラダの後方に向け、両腕を同時に後ろに引きながら、胸を大きく開いていきます。その状態で20〜30秒間ほどキープし、脱力します。これを5回ほど繰り返します。
いずれのストレッチもデスクワークの合間に、簡単にできるのでオススメです。猫背の解消にも効果的ですので是非お試しください!
執筆者
- 鳥越 玲子 骨盤調整インストラクター、フィットネスインストラクター
【プロフィール】
1970年福岡県出身。
福岡大学体育学部体育学科卒業。
大学卒業後、福岡でエアロビクスインストラクターとして活動をスタート、その後東京に活動の場を移し、フリーのフィットネスインストラクターとして多数のレ…