「新しく使い始めた化粧品が肌に合わない」「愛用している化粧品があるけど最近使用感がイマイチ」など、何となく化粧品が合わないと感じることはないでしょうか。
そこで今回は、自分の肌と合わない化粧品の見分け方をご紹介。判断する基準からただちに使用をやめるべきケースまでを解説するので、ぜひ参考にしてくださいね。
化粧品が合わない?判断する基準は?
一言で化粧品が合わないといっても、その基準は様々です。
たとえば「新しい化粧品を試してみたけど、あまり効果を感じられない」「長年使っている化粧品があるけど、肌のコンディションは微妙」などのケースは、化粧品と肌の相性が悪い場合もあれば、体調や生活習慣などが影響している場合もあります。このような場合は一概に化粧品だけが原因であるとは限らないため、現在の肌状態や体調、睡眠や食事等の生活習慣など、外的要因と内的要因を踏まえたうえで化粧品を見直すのがおすすめです。
反対に「化粧品を使用することで赤みや痒み、かぶれなどが起こった」という場合は、特定物質の刺激やアレルギーが原因である可能性が高いため、注意が必要です。万が一、このような症状が起こった場合はただちに化粧品の使用を中止し、医療機関を受診するようにしてくださいね。
また、最初は軽い肌荒れ程度だったはずが、使用を続けることにより悪化し、ひどくなってから化粧品が合わなかったことに気づくケースもあります。この場合は初期の症状では気がつきにくく、判断も難しいため、少しでも違和感を抱いた時に無理をせずに使用中止することが大切ですよ。
合わない化粧品の見分け方
①化粧品を使用する前にパッチテストを行う
パッチテストとは、特定の化粧品でかぶれを起こさないかを簡易的に確認するテストのことです。新しい化粧品を初めて使用する時は、まず上腕の内側や前腕の屈側部など、紫外線が当たらない部位に化粧品を塗布し、24時間後と48時間後の反応を見るようにしましょう。
特に問題が起こらなければ、顔でも問題なく使用できる化粧品である可能性が高いといえるでしょう。反対に赤みや痒み、かぶれ等が現れるようであれば、その化粧品が合わない可能性が高いため使用を避けるのがおすすめです。また、パッチテスト中に肌トラブルが起こった場合は、すぐにテストを中止し、化粧品を塗布した部位を清潔な水で洗い流すようにしてくださいね。
②化粧品の配合成分を確認する
化粧品が肌に合わない時は、特定の成分が原因になっている可能性もあります。特にアレルギーの原因になりやすいと言われているのが、旧表示指定成分や香料などです。
この旧表示指定成分とは、まれにアレルギー等の肌トラブルを起こす可能性のある成分102種と香料のことを指し、2001年の全成分表示の法改訂までは、消費者が自身でトラブルを回避できるようにこの旧表示指定成分の表示が化粧品に義務付けられていました。
合わない化粧品を避けるためには、これら旧表示指定成分をはじめ、配合されている成分をしっかり確認し、事前に肌トラブルを避けることも大切です。ただし、旧表示指定成分以外であれば安全というわけではないので、過信にも注意して全成分表示をチェックするようにしてくださいね。
③かぶれの部位から合わない化粧品を特定する
スキンケアアイテム、ヘアケアアイテム、メイクアップアイテムなど、日常では様々な化粧品を使用します。そのため、実際に肌トラブルが起こるとどの化粧品が原因かを特定するのが困難な場合もあるかもしれません。そんな時は、かぶれた部位から合わない化粧品を特定するようにしましょう。
たとえば顔全体がかぶれている場合は、化粧水、乳液、日焼け止め、ファンデーションなど、大部分に使用する化粧品が原因である可能性が高いでしょう。反対に目元だけがかぶれている場合は、アイクリーム、アイシャドウ、アイライナー、ビューラーなど。口元がかぶれている場合は、リップクリーム、口紅などのポイントアイテムが原因である可能性があります。
かぶれた部位から合わない化粧品を特定し、ただちに使用を中止することも、肌に合わない化粧品を見つけるコツのひとつですよ。
“好転反応“のワードには要注意!
自分の肌に合わない化粧品を判断する時に注意したいのが、好転反応と呼ばれる症状です。
一般的に好転反応とは、「一時的に悪化しているものの、今後良くなる前兆」という意味で使用されることが多く、化粧品では「現在肌が荒れているものの、その後状態が良くなる」という意味合いで使われるケースがあります。
しかし、医学的にはこのような考え方はまずありません。また、厚生労働省では、この好転反応という表現自体が薬機法(医薬品医療機器等法)に違反するとのことから、好転反応を謳う商品には十分注意するように呼び掛けています。
新しい化粧品を使用し、肌トラブルが起こった際、それを好転反応とは思いこむことは危険です。このような場合は好転反応ではなく、自分の肌に合わない化粧品として判断し、ただちに使用を中止するようにしましょう。また、取扱店への問い合わせで好転反応を謳われても、決して鵜吞みにはしないようにしてくださいね。
肌に合わない化粧品をしっかり見極めよう!
現在、国内で流通している化粧品は安全性を確認したうえで開発・製造されている商品がほとんどです。しかし、肌質や肌状態は人により異なるため、必ずしもすべての人の肌に合うとは限らないのですね。
もしも化粧品を使用し、違和感を抱いた場合は、自分の肌に合わない化粧品であるかをすぐに判断し、使用を避けるなどの対応をとるようにしてくださいね。
執筆者
- LISA 美容ライター
《プロフィール》
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア…