おいしいだけじゃない!さつまいもの意外な栄養素と、目的別食べ方アイデア
秋冬、食べたくなるのが「さつまいも」ですよね!
加熱するとホクホクとした食感、ねっとりとした甘さのものなどその個性も様々です。
お料理はもちろん、お菓子やパンの材料としても使える万能食材です。
今回はそんな人気者「さつまいも」の美容と健康に嬉しい栄養ポイント、飽きない食べ方アイデアをインナービューティー料理研究家の筆者がご紹介します!
さつまいもの歴史とは?
さつまいもは、実は紀元前1000年ごろから南アメリカ大陸のペルー近辺で栽培されていたとされており、コロンブスがヨーロッパに持ち帰り、徐々にアジア圏から沖縄へ、そして九州地方に伝わったそうです。
日本ではその名の通り現在の九州地方「薩摩の国」で江戸時代頃に栽培が始まりました。天保の飢饉の際に、蘭学者の青木昆陽(あおきこんよう)氏が将軍の指示のもと全国に広めたというエピソードが有名です。
さつまいもの注目すべき栄養素とは?
そんなさつまいも、ずっしりとしていて甘い食材なので、食物繊維や炭水化物が多いイメージが強いかもしれません。でも実は、意外な栄養素を多く含んでいるんです。
【1】意外とビタミンCが多い
さつまいもには、可食部100㎎当たり約29㎎ものビタミンCが含まれています。これはミニトマトに匹敵する含有量……!
また、通常ビタミンCは水溶性(水に溶けだしやすい)のため加熱調理での損失率が高いのですが、さつまいもに含まれるビタミンCは、でんぷん質に守られているため加熱調理にも強いのが特徴なんです。
定番の「さつまいものはちみつレモン煮」は、ビタミンCの摂取や風邪予防の面でもおすすめですよ!
【2】エイジングケアに嬉しいポリフェノールが豊富
さつまいもの赤紫色の皮部分には、細胞老化を防ぐ「抗酸化力」の高いポリフェノールの一種「アントシアニン」が豊富に含まれています。
焼き芋にすると皮を剥いて食べる人が多いですが、若々しく健やかな細胞作りをサポートしてくれるポリフェノール類は捨てずに食べたいもの。
焼くとゴワゴワして食べにくい……という方は煮物やきんぴらなどにすると食べやすいですよ。
エイジングケアに力を入れたい人は「さつまいもは皮ごと」をお忘れなく!
【3】血流改善にも嬉しいビタミンEも含んでいる
さつまいもにはビタミンEも豊富に含まれています。ビタミンEはビタミンCやポリフェノール類と並んで、抗酸化力が高い栄養素としても有名です。
実はそれ以外にも、血流を促進して巡りを良くすることで、冷え性の改善などにも効果が期待されています。
ビタミンEは脂溶性ビタミンのため、効率的に摂取するためには、炒め物などの加熱調理やオイルを添えるなど油脂類と合わせた食べ方がおすすめです。
筆者は牛肉の切り落としと一緒に炒めたものがお気に入り。
他にも、食物繊維やカリウムなどの栄養素を含む栄養価の高いさつまいも。
是非、エイジングケアや冷え対策などの目的別に様々な食べ方を楽しんでみて下さいね!
- Photo by
- Adobe Stock
- 引用元:
-
- 「旬の野菜の栄養辞典」(エクスナレッジ)
- 「からだにおいしい野菜の便利帳」(高橋書店)
- 「正しい知識で健康をつくる あたらしい栄養学」(高橋書店)
- 「栄養素の通になる」(女子栄養大学出版部)
- 「からだにおいしいフルーツの便利帳」(高橋書店)
- 「美肌美人栄養学」(エクスナレッジ)
- 「きれいな人の老けない食べ方」森拓郎・著(SBクリエイティブ)
- さつまいもってどこから来たの?さつまいもの歴史と食文化 | おいも美腸研究所 (oimobicho.jp)
執筆者
- 國塩 亜矢子 フードコーディネーター
- 旬食美人学~Let's enjoy meals & beauty !
【保有資格】
・女子栄養大学認定・食生活指導士1級
・べジフルビューティーアドバイザー
・調味料ソムリエ
・キッズキッチンインストラクター
【著書】
・決定版!節約・冷凍レシピ(宝島社)
…