柔軟性と筋力アップで腰痛予防に!ロールオーバー(鋤のポーズ)をマスターしよう
こんにちは!リカバリートレーナーの伊藤晃一です。仰向けの状態から足を頭の上まで持っていくロールオーバー(鋤のポーズ)。足をインナーマッスルの腹筋で支えながら上げるため、ロールアップ(上半身を起こす)よりも、腹筋への負荷は高くなります。また、体の背面の柔軟性がより必要になります。ロールオーバー(鋤のポーズ)ができる筋力・柔軟性があれば、腰痛のリスクはかなり軽減できます。今回は、ご自宅でできるようになる方法をご紹介します。
以前ご紹介した、ロールアップより、難しいと言われるロールオーバー。ヨガでは鋤(すき)のポーズとも言われています。ロールオーバー(鋤のポーズ)ができるためには、大きく2つの要素が必要です。
- ・1つ目は、腹筋のインナーマッスルで足をの重さを支えながら上げる「筋力」
- ・2つ目は、背面(※)の筋肉・筋膜の「柔軟性」
※足裏、ふくらはぎ、ハムストリングス、背中、首まで
ロールオーバー(鋤のポーズ)ができる「筋力」と「柔軟性」があれば、腰痛のリスクは軽減されます。なぜなら、腰痛の主な原因は、
- ・腹筋のインナーマッスルがうまく使えていない
- ・硬くなった背面の筋肉・筋膜が動きを制限する、または、歪みをつくるためです。
デスクワークの方、猫背や反り腰の方などは、無理して行うのはNG!
とくにデスクワークの方は、座る時間が長いことで、体の背面の筋肉・筋膜が硬くなりやすく、硬い部分がストッパーとなり、ロールオーバー(鋤のポーズ)ができないケースもあります。これは、猫背や反り腰といった、姿勢が崩れている方も同様です。ロールオーバー(鋤のポーズ)は、背面の筋肉・筋膜がかなり伸びるため、無理やり行うと、硬い筋肉・筋膜にストレッチがかかりすぎて、痛めてしまうこともあります。
デスクワークの方、猫背や反り腰の方などは、ロールオーバー(鋤のポーズ)を行う前に、硬くなっている部分の筋肉・筋膜リリースやストレッチを行うことをおすすめしています。筋肉・筋膜リリースを行ってみても、痛みや違和感がある場合は行わないようにしましょう。そして、くれぐれも秒数、回数を守って、少しずつ行ってください。
腰痛予防を目指す!ロールオーバー(鋤のポーズ)をやってみよう
①リラックスして、床またはヨガマットの上に横になります。
②息を吐き、体の力はできるだけ抜いたまま、両足先を頭上へと引き上げていきます。
③最もストレッチがかかる位置まできたら、ゆっくりと息を吐きながら両足を床へもどしていきます。
勢いをつけずに背骨を一つ一つ床に付けていくイメージでできると理想です。
②③をゆっくりと3~5回または、40秒以上を目標に、繰り返します。
1日2回まで行ってOKです。
ロールオーバー(鋤のポーズ)ができない原因は?腹筋のインナーマッスルが使えているかをチェック
日常で腹筋のインナーマッスルが使えていないと、その分の負担は腰にかかり腰痛になりやすくなります。インナーマッスルが使えている基準は、お腹が凹んでいること。
ロールオーバー(鋤のポーズ)ができないという方は、途中でポコっとお腹が出てしまいインナーマッスルが抜けてしまっている可能性大。
まずは、呼吸をしっかり吐いて、お腹をしっかり凹ます練習から行いましょう。
自然に呼吸しながら行えることが、腰痛予防に繋がる
せっかくのリカバリートレーニングを腰痛予防に繋げるためには、自然な呼吸を行いながら、ロールオーバー(鋤のポーズ)ができることが重要。呼吸を意識するのが難しい方は、「いーち、にーい、さーん…」と声に出して行うことで、自然と呼吸ができるようになるので、ぜひ行ってみて下さい。
ロールオーバー(鋤のポーズ)を無理なく確実にできるようになる方法①
両手を頭の方に上げた状態が最も筋力を必要とします。手の力を使わずに、腹筋のインナーマッスルの力だけで足を上げられるためです。
確実にできるようになるステップは、
- (1)両手の平を床について練習
- (2)肘つきで練習
- (3)両手を上げて練習
(1)両手の平を床について練習
(2)肘つきで練習
ロールオーバー(鋤のポーズ)を無理なく確実にできるようになる方法②
じつは、足を下ろすときの方が筋力が出るため、無理なく、一番ストレッチを感じる位置に足を上げて、ゆっくり下ろす練習から行うと、足を上げる筋力もだんだんとついてきます。
ロールオーバー(鋤のポーズ)を行うのに、おすすめのタイミング
お風呂上がりは、血流が起きて、筋肉・筋膜も温まり、ストレッチしやすいためおすすめです。しかし、ここでやりすぎてはかえってケガの原因になってしまいます。両足を上げたままの状態でストレッチを続けたり、10回以上無理に繰り返すのは避けましょう。日中行えば、足の血流改善や、首こり、肩こりの回復・予防にも繋がります。
【まとめ】
いかがでしたか?「筋力」「柔軟性」の目安にもなるロールオーバー(鋤のポーズ)。難しいと言われますが、無理のない負荷と、可動域、回数を守って安全に続けることで、確実にできるようになっていくと思います。ただし、お体のタイプによっては、ロールオーバー(鋤のポーズ)の後に体が重くなる感覚がある、あまり良い変化を感じられないこともあります。こういった方は、体が軽くなる体感のある種目で終える、または、1日の最後に行わないようにして取り入れることで、体のバランスを崩さずに続けることができるようになります。ご自身の体感も大切に、是非、取り入れてみて下さい。
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執筆者
- 伊藤 晃一 リカバリートレーナー
《プロフィール》
トレーナー歴20年、リカバリーマスタートレーナーとして10000名以上の方々を指導。
28歳の時にパーソナルトレーナー派遣会社を設立。29歳ニューヨークにて出張パーソナルを中心に歌手、起業家、翻訳家、…