「30代を過ぎた頃からベタつきによるメイク崩れやテカリが気になり始めた…」と悩む女性も意外と多いはず。しかし、皮脂量が多くてベタつくというだけで、「自分は脂性肌(オイリー肌)だ」と思い込んでいないでしょうか?
実は、脂性肌とよく間違われる肌質の1つにインナードライ肌があります。脂性肌とインナードライ肌は、肌状態自体は似ているものの、原因や対処法はまったく違ってくるため、間違った自己判断でケアを続けるとさらに肌状態が悪化する可能性もあるのです…!
そこで今回は、脂性肌とインナードライ肌の見分け方と併せて、それぞれの肌質に合った正しいスキンケア方法をご紹介します。
脂性肌とインナードライ肌の特徴
まずは、脂性肌とインナードライ肌それぞれの特徴について解説します!
<脂性肌>
肌(角質層)の水分も油分も多い状態の肌質。うるおいはあるものの、皮脂の分泌が過剰でベタつきやテカリが気になるのが特徴です。主に毛穴悩みやニキビなどの肌トラブルが起こりやすいと言われます。
<インナードライ肌>
肌(角質層)の水分が不足し、乾燥を防ぐために皮脂が過剰分泌を起こしている状態の肌質。一見、脂性肌と勘違いされやすいものの、肌表面はベタつき、角質層は水分不足で乾燥しているという特徴があります。
主に肌のゴワつきやカサつき、角質肥厚によるニキビなどの肌トラブルが起こりやすいと言われます。
脂性肌とインナードライ肌の見極め方
脂性肌とインナードライ肌の特徴を理解したところで、次は自身がどちらの肌質であるかをチェックしてみましょう!簡単なチェックリストを5問用意したので、当てはまる方を選択してみてくださいね。
Q1:洗顔後の肌状態は?
A … つっぱりやカサつきは気にならず、すぐに皮脂でベタつく
B … つっぱりが気になり、皮脂でベタつくものの目元周りなどはカサつく
Q2:朝のメイクのりは?
A … 化粧品と皮脂が混ざりメイク直後からすぐに崩れる
B … カサつく部分(頬や目元)などにパウダータイプのメイクアイテムがうまくのらない
Q3:夕方の肌状態は?
A … 皮脂などでメイクが崩れて顔全体がベタつく
B … 肌表面はベタつくのに内側はつっぱる感じでカサつきを感じる
Q4:冬場の目元や口元の状態は?
A … うるおってはいるもののベタつきが気になる
B … 目元や口元だけが乾燥して小じわやカサつきが気になる
Q5:一番気になる肌悩みは?
A … 毛穴詰まり、毛穴の開き、繰り返すニキビ
B … 肌のゴワつき、目元などのカサつき、皮むけ
Aの方が多く当てはまった人は脂性肌、Bの方が多く当てはまった人はインナードライ肌である可能性が高いと言えるでしょう。
脂性肌におすすめのスキンケア3選
脂性肌は、水分も油分も多い肌状態であるため、過剰な皮脂分泌に対するスキンケアが大切になってきます。
①油分の少ないスキンケアアイテムを取り入れる
水分と油分が多い脂性肌であれども、基本的なスキンケアは大切です。とはいえ、スキンケアで取り入れる油分が多すぎると、肌表面のベタつきがさらに気になるという人も多いはず。
特に繰り返しニキビができやすい人は、スキンケアアイテムの油分がアクネ菌のエサになっている可能性もあります。
脂性肌の人は、日頃のスキンケアでは極力油分が少ないさっぱりタイプの乳液やクリームを取り入れるようにしましょう。アクネ菌のエサになりにくい(ニキビ対策ができる)ノンコメドジェニックコスメを活用するのもおすすめですよ。
②収れん化粧水を取り入れる
ベタつきが気になる脂性肌さんには、過剰な皮脂分泌によるベタつきやテカりにアプローチをかける「収れん化粧水」がおすすめ!皮脂バランスに働きかけることにより、日中のベタつきやメイク崩れ防止に期待ができます。
収れん化粧水は、基本的にスキンケアの最後(乳液の後)に使用するアイテムです。収れん化粧水自体の保湿力は低いので、しっかり通常のスキンケアで保湿をしたあとに使用するようにしてくださいね。また、収れん化粧水は刺激が強いアイテムでもあるので、肌が敏感な時は避けるようにしましょう。
③ホルモンバランスを整える
ホルモンバランスの乱れも、皮脂分泌が増える原因のひとつです。一般的には、男性ホルモン「テストステロン」や女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」が増えることにより、皮脂の分泌も増えると言われています。
ホルモンバランスは、
◆睡眠不足
◆食生活の乱れ
◆ストレスの蓄積
などが原因で乱れるため、普段から生活習慣を意識することも脂性肌の人にとっては大切なスキンケアなのですね。
また、月経前に増える女性ホルモン「プロゲステロン(黄体ホルモン)」には、皮脂の分泌量を増やす作用があります。月経前は特に意識し、質の良い睡眠や栄養重視の食事、軽い運動などを心がけるようにしましょう。
インナードライ肌におすすめのスキンケア3選
インナードライ肌の主な原因は、角質層のうるおい不足であるため、丁寧な保湿ケアがなによりも重要になってきます。
①保湿重視のスキンケアを意識する
インナードライ肌の場合、ベタつきが気になるからと乳液やクリームなど油分の多いアイテムを避けがちな人も多いかと思います。しかし、化粧水のみのケアでは角質層の水分が蒸発し、ますます皮脂の過剰分泌が起こる原因につながります。
スキンケアでは、必ず化粧水でうるおいを与えた後、乳液やクリームなど油分のあるアイテムを取り入れるようにしましょう。インナードライ肌は、角質層がうるおい不足の状態なので、セラミドやヒアルロン酸などの保湿成分を配合したスキンケアアイテムを取り入れるのもおすすめですよ。
②洗顔ではうるおいを守る
うるおいを与えると同時に、うるおいを守るのもインナードライ肌のスキンケアには大切な習慣です。1日に何度も洗顔をしたり、長時間ゴシゴシ摩擦を与えたりするのはNG!洗顔は朝晩の2回、32〜34度程度のぬるま湯で1分以内に終わらせるようにしましょう。
洗浄力の高い石けん系の洗顔料は、肌に必要なうるおいまでを洗い流してしまう可能性もあります。インナードライ肌には、汚れのみを落とし、うるおいを残せる、マイルドな洗い心地のアミノ酸系の洗顔料がおすすめですよ。
③うるおいを与えるアイテムを導入する
インナードライ肌の場合、うるおい不足により角質層が固くなり、化粧水などのスキンケアアイテムが浸透しにくくなっている可能性もあります。そのため、スキンケアの最初にブースター(導入化粧水や導入美容液)を取り入れ、肌を柔らかい状態にしてからお手入れを始めるのもおすすめです!
また、日中は水分と油分を効率よく与えられるオイルインタイプのミスト化粧水やスティック美容液(保湿スティック)でメイクの上から乾燥対策を行うなど、1日を通してうるおいを与えられるアイテムを導入するようにしてみましょう。
脂性肌とインナードライ肌を見極めて正しいケアを!
ベタつきやテカリに悩まされる脂性肌とインナードライ肌ですが、原因や対処法はまったく違ってきます。皮脂悩みが増えたと感じた時は、まず自分が脂性肌とインナードライ肌のどちらの肌質であるかを見極めたうえで、正しいスキンケアを行ってみてくださいね!
執筆者
- LISA 美容ライター
《プロフィール》
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア…