美容に関心がある人であれば、1度は「22時〜深夜2時の4時間はお肌のゴールデンタイム」という話を耳にしたことがあるのではないでしょうか?しかし実は、この美容豆知識は嘘!必ずしも22時〜深夜2時の間に寝ないと美肌が作られないというわけではないのです。
そこで今回は、美容にまつわる豆知識を徹底解析!知っているようで意外と知らない美容小ネタについても併せてご紹介しますね。
美容の豆知識①お肌のゴールデンタイムが22時~深夜2時は嘘
日々の睡眠は食事と並んで、美肌をつくるためにも欠かせない大切な習慣!なかでも、よく耳にするのが「お肌のゴールデンタイムは22時〜深夜2時の4時間であり、この時間に眠ると美肌になる」という美容の豆知識ですよね。
しかし実は、このお肌のゴールデンタイムに関して科学的根拠はなく、必ずしも22〜2時の間に眠らなければいけないわけではないのです。美肌を目指すうえで重要なのは、眠る時間ではなく、睡眠の質!特に眠り始めの3時間に深い睡眠ができたかどうかが、肌状態にも大きく関わってくるのです。
というのも、私たちの体では、眠り始めの3時間に成長ホルモンが盛んに分泌されます。この成長ホルモンが分泌されることにより、食事で摂取した栄養を吸収したり、細胞の修復が行われたりするのです。言い換えれば、眠り始めの3時間が浅い睡眠(質の悪い睡眠)になってしまうと、成長ホルモンの分泌量も減り、肌や体にしっかり栄養を届けることができないのです。
また、就寝中の成長ホルモンによる体の修復には、最低でも6時間はかかると言われています。そのため、最低でも6〜7時間の睡眠をとることが美肌を目指す近道にもつながるのですね。肌にとって大切な睡眠習慣では、ベッドに入る前から入眠しやすい環境をつくり、6〜7時間以上の睡眠を確保することを意識してみましょう。
美容の豆知識②化粧品を冷蔵庫で保管すると良いは嘘
「冷蔵庫で化粧品を冷やすと、ひんやりした使用感が楽しめ、角質層への浸透も高まる」と言われることがあります。しかし実際には、化粧品を冷やすことにより、角質層への浸透力が高まるという科学的根拠はありません。
それどころか、冷蔵庫は1日の間に何度も開閉し、温度変化も起こりやすい場所であるため、化粧品の品質が劣化したり、油分と水分が分離したりする可能性もあるのです!冷蔵庫での保管が推奨されている商品でない限りは、直射日光が当たらない常温で化粧品を保管するようにしましょう。
また、ここ数年は、化粧品を保管するのに適した温度設定が維持でき、見た目も可愛いコスメ専用冷蔵庫も多く登場しています。化粧品を冷やして保管したい人は、通常の冷蔵庫ではなく、コスメ専用冷蔵庫を活用するようにしてみてくださいね。
美容の豆知識③ビタミンCコスメを朝使うとシミになるは嘘
一時期、「ビタミンCコスメを朝に使うとシミができる」という噂が流れたこともあり、朝のスキンケアではビタミンCが配合された化粧品を避けている人もいるかもしれません。しかしこれも、“光毒性”と呼ばれる現象により広まった嘘の豆知識です。
そもそも、この光毒性とは、グレープフルーツ、オレンジ、レモンなどの柑橘系に含まれる「ソラレン」という物質が原因で起こる現象。ソラレンには紫外線の吸収率を高め、肌の炎症や色素沈着などを引き起こす作用(光毒性)があるため、紫外線を浴びるとシミができる可能性もあるのです。
ビタミンCと聞くと柑橘系を想像する人も多いため、「ビタミンCコスメを使用すると、光毒性によりシミができる」との噂が広まってしまったのですね。しかし、ビタミンCとソラレンはまったくの別物!朝にビタミンCコスメを使用することでシミの原因が生じることはありません。むしろ、ビタミンCには、メラニンの生成を防ぐ作用や抗酸化作用があるため、紫外線を浴びる前の朝のスキンケアでは積極的に取り入れたい成分なのです!
美容の豆知識④化粧水は量が多いほど肌がうるおうは嘘
化粧水を肌になじませればなじませるほど、うるおう気がして、日々のスキンケアでは、5回、10回と何度も化粧水を重ねづけしている人もいるのではないでしょうか。しかし、化粧水をはじめとしたスキンケアアイテムは、肌表面の角質層までしか浸透しません。この角質層の厚さは、約0.02mm!サランラップ1枚分と言われるほど、薄い層なのです。
約0.02mmしかない薄い角質層に浸透する化粧水の量は限られているため、化粧水を多く使用すればするほど肌に水分が浸透し、うるおいがアップするわけではないのですね。
スキンケアでうるおいを与えるためには、化粧水の量を増やすよりも、適度に水分を与えたあと、乳液やクリームでしっかり蓋をし、水分蒸発を防ぐことのほうが重要になってきます。
美容の豆知識⑤同じ化粧品を使い続けると肌が慣れて効果が薄れるは嘘
同じスキンケアアイテムを使い続けていると、何となく肌変化も感じず、肌が慣れて効果が薄れたと感じる時はありませんか?しかし、同じ化粧品に肌が慣れて、効果が薄まることはありません!
効果が薄れたと感じる理由はいくつかありますが、特に多いのが、スキンケアのマンネリ。同じ化粧品を使い続けることにより、初めて使用した時に味わった感動や高揚感を忘れ、当たり前のお手入れに慣れてしまったのが原因のひとつであると言われています。
また、効果を実感しにくくなったものの、肌トラブルが起きていないのであれば、その化粧品は自分の肌に合っているという証拠!自分の肌に合う化粧品であるため、肌トラブルの起こらない肌に近づき、目に見える効果が実感できなくなっている可能性もあるのですね。
どうしても同じ化粧品でマンネリが続くようであれば、その時の肌状態や季節に合わせて別のスキンケアアイテムを導入し、気分を変えてみるのもひとつの方法ですよ。
美容の豆知識は嘘か本当かを見極めるのが肝心!
美容の豆知識は、日々のスキンケアをさらに楽しむためのスパイスともなってくれる要素です。しかし、有名な美容の豆知識であるからといって、必ずしも正しい情報であるとは限りません。美容の豆知識を耳にしたときは、噂や口コミだけを信じずに、自分の目でしっかり情報源を確認する心がけも大切にしてみてくださいね!
執筆者
- LISA 美容ライター
《プロフィール》
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア…