毎日のバスタイムで使用する市販のシャンプーには、数えきれないほどの種類があります。
そのため「しっとり髪」「サラサラヘアー」など、パッケージの文字を見て、何となくシャンプーを選んでいる人も意外と多いのではないでしょうか。
そこで今回は、種類豊富なシャンプーの中から自分に合う商品を選ぶコツやポイントを解説!髪質別に正しいシャンプーの選び方についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
市販のシャンプーにはどんな種類があるの?
現在、国内で販売されている市販のシャンプーは、
- ◆髪質(柔らかい髪用、頭皮ケア用、ダメージヘア用など)
- ◆髪型(パーマ用、ブリーチヘア用など)
- ◆仕上がり感(しっとり、サラサラなど)
などで、大まかな分類をすることができます。
シャンプーを選ぶ時は、まず、この分類を基準に自分の髪質に合った商品を選ぶようにしましょう。
シャンプーを使用して、「髪がパサついたり、ゴワついたりする」「洗うと頭皮が痒くなる」などの不快事項がある場合は、そのシャンプーが自分に合っていない証でもあるので、注意してくださいね。
正しいシャンプーを選ぶコツやポイント
市販のシャンプーは、現在の髪質や理想とする仕上がりを基準にすることで、自分に合う商品をある程度まで絞り込むことが可能ですが、さらに自分にぴったりの商品を見つけたい時は、パッケージに記載されている成分表にも注目してみましょう。
まず、なによりも注目したいのが“界面活性剤”です。
一般的に市販のシャンプーは、水(50〜70%)と界面活性剤(30〜40%)が主成分になります。そして、正しいシャンプーを選ぶためには、この界面活性剤について知ることがなによりも大切になってきます。
そもそも、私たちの髪には、皮脂やヘアスタイリング剤などの油汚れと、ホコリをはじめとした水で浮く汚れが付着しています。シャンプーに含まれる界面活性剤には、この水と油のどちらにもなじむ性質があるため、油汚れを包み、水に浮かせて洗い流すことができるのです。
シャンプーにより、毛髪に付着した汚れが落とせるのは、この界面活性剤の働きによるおかげなのですね。
シャンプーを選ぶ時は、パッケージに記載された成分表を確認し、自分の髪質と相性の良い界面活性剤が配合されている商品を手に取るようにしましょう。
【髪質別】正しいシャンプーの選び方
一言で界面活性剤といっても、いくつかの種類があり、それぞれの特徴も違ってきます。
なかでも、代表的な界面活性剤5つをご紹介するので、自分の髪質に合う界面活性剤の種類を知り、シャンプー選びに活かしてみてくださいね。
【アミノ酸系】
<特徴>
髪を形成するうえで欠かせないアミノ酸が主原料である界面活性剤。安全性が高く、低刺激であり、泡立ちもマイルドなのが特徴です。弱酸性なので、髪のたんぱく質を守りながら洗浄することができます。ただし、頑固な汚れは落としにくいというデメリットも持ち合わせています。
<代表的な成分>
- ・ココイルグルタミン酸TEA
- ・ココイルグリシンK
- ・ラウロイルメチルアラニンNa
- ・ラウロイルグルタミン酸K
<おすすめの人>
- ・髪のパサつきやダメージヘアが気になる人
- ・ヘアアイテムを使用すると頭皮が荒れやすい人
【タンパク系】
<特徴>
弱酸性で低刺激であることが特徴の界面活性剤です。髪のたんぱく質を補いながら洗うことができ、ヘアカラーの退色を抑制できます。泡立ちと洗浄力はともに弱いため、強固な汚れは落としにくいでしょう。
<代表的な成分>
- ・ココイル加水分解ケラチンK
- ・ココイル加水分解コラーゲンK
- ・ラウロイル加水分解シルクNa
<おすすめの人>
- ・常にヘアカラーをしている人
- ・肌も頭皮も敏感で刺激を受けやすい人
【石けん系】
<特徴>
アルカリ性の界面活性剤であり、高い洗浄力が特徴です。生分解性(微生物によって分解される性質)にすぐれるため、環境に優しく使えるというメリットがあります。ただし、パーマがとれやすく、ヘアカラーの退色も早くなるため、様々な髪型や髪色を楽しみたい人には不向きです。
<代表的な成分>
- ・脂肪酸エステル
- ・脂肪酸ナトリウム
- ・パルミチン酸カリウム
<おすすめの人>
- ・健康な髪質で髪悩みが少ない人
- ・パーマやヘアカラーをしていない人
【高級アルコール系】
<特徴>
洗浄力も高く、泡立ちのよさにすぐれた界面活性剤です。比較的リーズナブルに手に入れられ、お財布にやさしいというメリットもあります。ただし、脱脂力が強いため、人によっては刺激に感じる場合も。
<代表的な成分>
- ・ラウリル硫酸Na
- ・ラウレス硫酸Na
- ・ラウリル硫酸アンモニウム
<おすすめの人>
【ベタイン系】
<特徴>
保水性の高さが特徴であり、安全性が高く、低刺激というメリットがあります。ベビー用シャンプーや高級シャンプーにも使用されることが多い界面活性剤です。泡立ちは、アミノ酸系以上、高級アルコール系以下とそれなりの良さがあります。
<代表的な成分>
- ・コカミドプロピルベタイン
- ・アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン
- ・ココアンホ酢酸ベタイン
<おすすめの人>
自分の髪質にぴったりのシャンプーを見つけよう!
種類が豊富で、選び方に迷ってしまいがちなシャンプーですが、配合されている界面活性剤をチェックすれば、簡単に自分にぴったりの1本に出会うことができます。
「最近、髪のパサつきやうねりが気になる」「頭皮のベタつきがストレスに感じる」など、髪悩みが増えたという人は、これを機にシャンプーの選び方を見直してみてはいかがでしょうか。
執筆者
- LISA 美容ライター
《プロフィール》
2011年よりライター活動開始。コスメコンシェルジュ資格取得後、美容ライターとしても活動を開始する。
スキンケアを中心に数多くの美容コラムを執筆。一人ひとりの肌質や生活スタイルを想定したうえで、適切なケア…