空気の乾燥により、お肌もカサカサでかゆみや赤みなどの肌トラブルがなかなか消えない……そんな人は、いつものスキンケアに加えて「食べものでのインナーケア」が必要かも。そこで今回は、乾燥肌対策におすすめの「人参」の栄養と栄養を逃がさない食べ方アイデアをご紹介します!
年中見かける人参、旬はいつ?
年中見かける人参ですが、旬は初夏と冬の2回あります。一般的な西洋人参の色素成分はβ-カロテンです。冬が旬の金時人参には色素成分のリコピンが豊富に含まれており、高い抗酸化作用が期待されています。
栄養だけじゃない!人参が美肌作りにおすすめの理由3つ
- 【1】栄養素「β-カロテン(ビタミンA)」が摂取できる!
人参に豊富なβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換されます。これは肌細胞や粘膜系を乾燥から守り健やかで強くしてくれる働きが期待されています。目の健康もサポートするので乾燥によるドライアイにも◎
※ビタミンAは脂溶性ビタミンで加熱調理にも強いので、油脂類と合わせた調理にするとより効率よく栄養素が体に摂取されます。(炒め物、煮込み系など)
- 【2】栄養素「ビタミンC」が豊富
人参にはビタミンCも豊富に含まれています。ビタミンCと言えば美肌作りに欠かせない栄養素の代表ですね。主にコラーゲンの生成や、メラニン色素の沈着を防ぐことでシミやそばかすができにくいお肌作りをサポートしてくれます。
※ビタミンCは水溶性ビタミンで加熱調理に弱いため、生食で食べるか、さっと湯通しする程度の加熱調理にすることで、無駄なく栄養素を摂取することができます。(サラダ、浅漬け、ぬか漬け、しゃぶしゃぶなど)
- 【3】美腸作りやエイジングケアにも嬉しい
また食物繊維も豊富に含むため、腸活もサポートしてくれます。腸内環境が整うことは、吹き出物知らずの美肌にもつながります。また先ほどご紹介したビタミンAやビタミンCなど抗酸化力の高い栄養素の働きに加え、腸内環境が整った状態が維持されると、結果的に細胞のエイジングケア※にもつながります。
人参の葉も栄養満点!
大型スーパーではなかなか入手できませんが、道の駅や直売所などで葉付き人参が手に入ったら是非料理に活用しましょう。人参の葉には、カルシウム・鉄・マグネシウム・ビタミンC・葉酸など美容と健康をサポートしてくれる栄養素がギュッと詰まっているんです。筆者は、手に入ったときは他の野菜類や肉類と一緒に炒め物に加えたり、かき揚げにして楽しんでいます。
よりおいしく、栄養をとるために!人参の食べ方アイデア
- 【おかずに】
炒め物など油調理にすることで、脂溶性ビタミンであるビタミンAの吸収率がアップします。乾燥肌が特に気になる時はビタミンAを摂取するために、炒め物や煮込み料理などで頂きましょう。ビタミンCを摂取したい時はサラダや、カルパッチョの付け合わせに薄くスライスした生の人参を合わせてみて。オリーブオイルを添えれば、ビタミンAも効率よく摂取できます。
- 【炊き込みごはんに】
我が家では、細かく刻んだ人参としょうが、ひとつまみの塩と出汁用昆布を加えて土鍋で炊き上げる「人参としょうがの炊き込みごはん」が人気。乾燥肌対策や腸活にはモチロン、冷え性対策にもおすすめです。人参は細かく刻むかすりおろして使うことが多いのですが、これなら野菜嫌いのお子様や人参が苦手な方も食べやすいのでおすすめです。
- 【スープに】
寒い日に芯から温まるスープ。人参は加熱することで甘みが引き出されるので、ポタージュにすると、そのおいしさが引き立ちます。バターで炒めた人参をフードプロセッサーやミキサーでペースト状にし、牛乳や生クリームを合わせればクリーミーなポタージュスープに。オリーブオイルを少量まわしかけ、パセリを散らせば彩りよく仕上がりますよ。
- 【焼き菓子に】
すりおろした人参が主役のキャロットケーキは有名ですが、スパイスの香りや上にたっぷりのったフロスティングクリームがちょっと苦手(カロリーも気になる)……という人も少なくありません。そんな人は、すりおろした人参をパウンドケーキやホットケーキ、クッキーの生地に加えれば、キャロットケーキよりも手軽に作れ、より食べやすいですよ。
人参の栄養を逃さずに、取り入れよう!
冬の乾燥肌対策や美肌作りをサポートしてくれる人参。是非様々な食べ方で楽しんでみてはいかがでしょうか?
※エイジングケアとは、年齢に応じたケアのこと。
執筆者
- 國塩 亜矢子 フードコーディネーター
【保有資格】
・女子栄養大学認定・食生活指導士1級
・べジフルビューティーアドバイザー
・調味料ソムリエ
・キッズキッチンインストラクター
【著書】
・決定版!節約・冷凍レシピ(宝島社)
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