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【温活】低体温が引き起こすカラダの不調リスクを温育専門の医師が伝授

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「温活」という言葉が流行っているのは、現代人の多くが「低体温症」という現象が起きている理由からだ。体温が低いと病気になりやすい。逆に体温が高いと風邪ウィルスも撃退し、がん細胞も活性しにくくなることが考えられる。血液を循環させ、体温を上げることは万病リスクを防ぐことにつながるのではないか。

イシハラクリニックの石原新菜医師は、普段漢方薬を中心に処方しカラダを温めることの大切さを患者さんに伝えている。低体温が引き起こすカラダの不調リスクについてお聞きした。

体温が36.5℃あればOK。それ以下だったら低体温

みなさんは平熱36.5℃以上ありますか?

1957年に、東京大学の田坂定孝教授らが、健康な日本人の男女3千人位の平熱を計った結果、健康な日本人の平均体温は、36.89℃と発表しました。現代でも36.89℃を中心とした36.55~37.23℃が平熱といわれています。

この61年前の調査から見れば、日本人の平均体温は、37℃近くあるので微熱ほどの高さを感じるかもしれません。現代人は約1度下がって35.5~36.2℃といわれていて、大体36.2℃の方が多いからなのですね。

朝起きてすぐに体温を計ると、低体温になっています。体温は午後に向かって上がっていくので、一日の平均体温は大体朝10時くらいになります。午前10時に体温を計り、自分の体温が36.5℃あればOK。それ以下だったら自分は低体温だと思ってください。

36.5℃未満の平熱に達していない人の統計は、女性が約8割、男性が約6割、子どもでも約5割なのです。子どもは昔、風の子といって37℃くらい体温があるのは普通でした。しかし現代の子どもに低体温症が増えているのは、カラダを冷やす食事や運動不足によるものが考えられます。

水をたくさん飲んでも血行が悪いと肌に届かない

以上のことから、現代人は全体的に「低体温」といえます。

低体温になるとカラダの中では、これ以上体温を逃がしたくないと、血管がギュッと縮まり血行が悪くなります。血行が悪くなるとすべての臓器の働きも落ちてきます

血液は体内に酸素、栄養、水を届け、また臓器が要らなくなったものを回収するのにも血液が必要です。血行が悪いと、とくに女性は生理痛、生理不順、子宮筋腫、卵巣のう種、不妊につながる要素がでてくるのです。

例えば高齢の方には認知症の予防で、脳の働きをよくするために手足を動かす運動をおすすめします。運動をすることで血流が良くなり体温も上がりますから、カラダの健康はすべて血流にかかっているといえるのです。

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美容に関しても同じです。毎日2Lの水を飲んでいる患者さんが、乾燥肌やドライアイに悩んでいました。

たくさんの水分を摂っていながら、乾燥してしまうのはなぜかを説明しますと……。

飲んだ水が血液の中に入ると、血液が肌の隅々まで水分を届けます。水分を届けるのは血液なので、血行が悪いと、いくら水を飲んでも肌まで届かないということになります。また血行が悪くなると臓器の働きが悪くなるのも、乾燥肌になるのと同様のメカニズムです。

太りやすい体質というのも、ひとつに血行が悪いことが考えられます。
血管がギュッと縮まると

1)血圧が上がる
2)冷え症からの高血圧が起こってくる
3)体温が1度下がると代謝が約12%落ちる
※同じ量を食べていても太りやすい人は、代謝が下がってくるだけで太るので体重が増えてきます。

ようするに、カラダが温かいほうが痩せやすいということです。

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体温が1度下がると高血圧や糖尿病、がん細胞も活性化

普段暴飲暴食をしていなくても高血糖、高脂血症で悩む患者さんもいます。冷えからも高脂血症、糖尿病になるという生活習慣病が起こってくるのです。体温が1度下がると、免疫力が30%くらい下がるともいわれています(新潟大学の故・安保徹先生の文献により)。

低体温の人はしょっちゅう風邪を引く、風邪を引いたら2週間くらい治らない、など病気になりやすい、なったら治りにくいのも低体温であるが故の体質の特徴ともいえます。アレルギーや膠原病などの免疫系疾患も体温が下がると起こりやすくなってきます。

がんが大好きな環境は、低温度、低酸素なので、がん細胞は35℃台で最も増殖するのです。血流が悪いことがいちばんのカラダへのダメージ。また、野菜をまったく食べない肉食、強いストレスがかかると血液が酸性に傾くという状況もがん細胞の成長を助長させます。

早期発見でよかったと安堵することもありますが、5ミリのがんの中に、なんと10億個のがん細胞が入っているのです。10億個になるまで約20年かかるといいますから、普段から自分のカラダの免疫力を高めることが大事なことがおわかりいただけると思います。

低体温により引き起こされる症状、更年期も冷えが原因

漢方では、「冷えは万病の元」という言葉があります。私たちのカラダは毎日5千個のがん細胞が出来ています。できた瞬間にやっつける免疫力がないと1個から2個、2個から4個と倍々に増えていきます。がんは低体温の環境が大好きなので、血行を良くして体温を上げることが大切ですね。

そのほか、「すべての病気の原因は冷えである」という漢方の考えを基本とした冷えによる症状を下記に記します。

●糖尿病、高脂血症(暴飲暴食をしていないのに!)
●高血圧(早朝高血圧)、異型狭心症(冷えやストレスに関係する)
●動悸、頻脈、不整脈(心臓に異常がないのに)
※リラックスしている状態の急な動悸は、身体が動いていないため体温が上がらずに起きるもの。心臓が脈を速めて体温を上げる働きをしてしまうのです。冷え、低体温は動悸が起こりやすくなります。
●自律神経失調症、更年期障害(昇症/上半身に血液が集まる状態)
※のぼせ、ほてり(ホットフラッシュ)、めまい、動悸、イライラ、不安、不眠などは、精神的なものよりも足が冷えていることからなる場合もあります。
●めまい、耳鳴り、フワーとする、耳づまり

更年期障害はホルモンバランスだけでなく、下半身の血行が悪いために血液が上半身に上昇することでイライラなどが起こります。山登りが趣味で足腰を動かしている人や日ごろから運動をしている人は下半身をめぐる血液が多くなります。

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逆に普段足腰を動かしていない人は、生理が終わってくると子宮、卵巣をめぐった血液がその分上半身に上がってきます。したがって、更年期の予防は足腰を動かして血液を下半身にめぐらすことが対策になります。スクワットやウオーキングなど、更年期の症状が出たら足腰を動かすと症状がラクになるとアドバイスしています。

石原 新菜 医師(イシハラ ニイナ)
イシハラクリニック副院長、ヒポクラティック・サナトリウム副施設長

イシハラクリニック
ishihara-yumi.com

【参考】
体温アップを目指す!(元気通信/養命酒ライフスタイルマガジン)
Letʼs 温育(おんいく)︕ 冷え症ママと どもの不調に関する調査(養命酒製造株式会社)

【参考文献】
・安保徹:「自分の免疫力」で病気を治す本.マキノ出版,2011.

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